企業が注目するアルムナイとは
アルムナイとは、同窓会や同窓生を意味しますが、会社を辞めた後も元社員どうしで交流を続ける動きが広がっています。
転職サイトの登録者数の伸びがここ10年で6倍以上と、転職が当たり前のこととなっています。一昔前までは35歳の壁などと言われ、30歳を超えての転職は時間との勝負。ベテランになればなるほど、年齢で不利になるケースもありました。ところが、最近では、40代、50代の転職も活況を呈してきています。
そうした転職組も含め、会社を去ったOBやOGが集まり交流をするアルムナイが注目されているのです。その一例をご紹介します。これはWBSで取り上げられた内容です。
三井物産:
物産会という集まりがあり、現役の会社幹部も会に参加。同社の鈴木槇副社長は、次のように話しています。「10年20年前だと辞めた社員には会社も割と冷たくあたっていたが、今はもうこの様な時代だから気持ちよく送り出してチャンスがあれば一緒に仕事をする、あるいは、会社に戻ってきてくれる人もいるのでアルムナイのような会との接点は大事にしていきたい。」
ヤフー:
退職した人を「モトヤフ」と呼ぶ。約3,000人の退職者によるアルムナイを去年から開始。本社の食堂にモトヤフを招いて情報交換や外部から見た社内体制の改善点などを話し合う場としています。
セプティーニ・ホールディングス:
会社側からアルムナイを設立しており、会社を辞めた人も大切な資産としてビジネスに活かせると考えています。システムは、ハッカズークという会社のものを導入。
このように、これまでと違って企業は退職した人にも目を向け始めています。辞めた人は会社のこと、仕事の内容などを理解している場合が多く、うまく関係性を保てばビジネスパートナーにもなり得ることもあるからです。実際に、業務の委託先として元社員に仕事を依頼するケースもあります。また、再び社員として戻ることも。辞めた人との関係性を立つのは簡単ですが、引き続き新たな関係を構築することは人手不足に対する取り組みの一つとしてスタンダードとなってくるかもしれません。
「過労死等の防止のための対策に関する大綱」見直しが閣議決定!新大綱のポイントは
~勤務間インターバル制度の周知や導入に関する数値目標を政府として初めて設定~
厚生労働省では、昨年10月から今年5月にかけて4回にわたり「過労死等防止対策推進協議会」を開催し、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の見直し案をまとめました。その「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が、昨日閣議決定されました。
「過労死等の防止のための対策に関する大綱」は、「過労死等防止対策推進法」(平成26年法律第100号)に基づき、平成27年7月に初めて策定しましたが、約3年を目途に、大綱に基づく対策の推進状況等を踏まえて見直すことになっていました。
厚生労働省は、この新たな大綱に基づき、関係省庁等と連携しながら、過労死ゼロを目指し、国民が健康に働き続けることのできる充実した社会の実現に向けてさまざまな対策に引き続き取り組んでいくとしています。
<新大綱 5つのポイント>
1 新たに「第3 過労死等防止対策の数値目標」を立てて、変更前の大綱に定めら れた「週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下」など3分野の数値目標を改め て掲げるとともに、勤務間インターバル制度の周知や導入に関する数値目標※など新たな3つの分野の数値目標を掲げたこと。
※数値目標
・2020年までに、勤務間インターバル制度を知らなかった企業割合を20%未満とする。
・2020年までに、勤務間インターバル制度を導入している企業割合を10%以上とする。
2 「第4 国が取り組む重点対策」において、「労働行政機関等(都道府県労働局、労働基準監督署又は地方公共団体)における対策」を新たに項立てし、関係法令等に基づき重点的に取り組む対策として、下記3点などを明記したこと。
(1)長時間労働の削減に向けた取組の徹底、
(2)過重労働による健康障害の防止対策、
(3)メンタルヘルス対策・ハラスメント対策
3 調査研究における重点業種等(過労死等が多く発生している又は長時間労働者が多いとの指摘がある職種・業種)として、自動車運転従事者、教職員、IT産業、外食産業、医療を引き続き対象とするとともに、近年の状況を踏まえ、建設業、メディア業界を追加したこと。また、上記重点業種等に加え、宿泊業等についての取組も記載したこと。
4 勤務間インターバル制度を推進するための取組や、若年労働者、高年齢労働者、障害者である労働者等への取組について新たに記載したこと。
5 職場のパワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産等に関するハラスメントを包括的に「職場におけるハラスメント」として位置付け、その予防・解決のための取組を記載したこと。
社員出張における会社の責任範囲について
お客さんから次のような質問を受けました。それに対する回答をご紹介します。
Q:社員出張の場合、出張先での業務時間外における事故発生の場合も含め期間中は全て会社の責任範囲対象となるのでしょうか?
A:結論から申し上げますと、「全て」会社の責任になるのかという点ではNOです。
私的な行動に起因するものとして労災が否定される場合もあります。
あくまで「業務上」にあたるか否かという判断を2つの要素で考察することになります。
まず1つ目の要素
原則として、出張過程全般にわたり従業員は会社の支配下・管理下にあると考えられます。
これを「業務遂行性」と呼びます。
例えば次のようなケースは広く業務遂行性が認めれます。
・自宅と出張先との間の往復
・宿泊先での時間
つまり、出張中に当てはまるかどうかという概念です。
次に2つ目の要素
ケガや疾病といった事故と業務との間に相当の因果関係が認められること。これを「業務起因性」と呼びます。つまり、仕事をしていた為に事故が起こったということ。
以上の2つが共に認められた時に労災が適用になります。
ですので、全くの私的行為で事故を招いた場合は「業務起因性」が不該当となり、
労災の適用はありません。つまり、会社の責任は追及されません。
実際の事例を用いて解説します。
①出張先で業務終了後に慰労と懇親の趣旨で行われた飲食行為は、出張に通常伴うものと考えられることから、業務遂行性が認められます。よって、飲食後に転倒事故を起こした場合は業務遂行性は認められます。
問題は、業務起因性ですが、多少お酒が入って足を滑らせた程度であれば業務起因性が認められて労災扱いになります。ところが、酩酊し深夜に宿泊先の部屋を出て吐こうとしたために転倒した場合は業務起因性が認められず労 災は否定されています。つまり、長時間娯楽に興じたり、付き合い程度以上にお酒を飲んで酔う等は私的な行為と みなされ、その場合は、業務上の事故とは認められません。
②海外出張において、その地域の風土病にかかった場合や、心身ともにストレスが多い海外出張下での十二指腸潰瘍については業務上という判断された事例があります。
③無免許運転による事故は、重大な過失があるとされ本人の責任。
④業務とは関係のない移動(長期出張中の休日など)における事故は、会社の管理下にあるとみなされ難いため本人の責任。
⑤宿泊先での事故につきまして、出張地における通常もしくは適当な場所での宿泊である限り、例えば就寝中の火災や食中毒による傷病・死亡など、一般的にみて出張中の宿泊・食事に伴う危険であれば業務に起因する事故であると判断されます。
結論として、出張者が業務とまったく関連のない私的行為や恣意的行為によって引き起こした事故以外は会社の責任が問われる可能性が高いと言えます。
日本の大学進学率はどのくらい?世界の大学進学率と比較
少子化が進んで、大学は全入と言われる時代に突入。にもかかわらず、日本の大学進学率が低迷しています。他の先進諸国と比較した表が次のとおりです。
オーストラリア |
96% |
74% |
|
イギリス |
63% |
日本 |
51% |
ドイツ |
42% |
オーストラリア、アメリカ、イギリスの進学率が高いのは、経済的にサポートする仕組みができているのが一因。特に、オーストラリアは後払い制度が充実しているために家庭の収入に依らないで進学できる仕組みになっていると言えます。
一方、日本の大学の学費は高騰と続け、家計の負担は大きくなっています。今や大学生の2人に1人が奨学金を利用しているのが現状。親の収入が子どもの教育環境に大きな影響を与えています。
◇今と昔の大学の授業料と世帯の所得(年間)を比較
|
1986年度 |
2016年度 |
比較 |
国立大学 |
252,000円 |
595,800円 |
2.12倍 |
私立大学 |
492,826円 |
877,735円 |
1.76倍 |
世帯の平均所得 |
5,056,000円 |
5,458,000円 |
1.08倍 |
上の表をみると、親の所得が30年で1.08倍にしかなっていないにもかかわらず、大学の授業料は国立大学だと2倍以上。
賃金が上昇していないのも問題ですが、授業料の増加が止まらない原因として次のような事情が挙げられています。
・私立大学は国からの補助金が、大学の収入の約3割だったものが1割程度に減少。
・授業のスタイルの変化。かつては大講堂で大勢を前に教授が教壇に立って行っていた授業が、今では小部屋でゼミ形式で行われる方式が広がっています。それによって、設備費や人件費が増加傾向にあります。
そんな中、大学も経済的に学生を支援する動きがあります。例えば、東洋大学。同校では、「独立自活」をキーワードとして、支援する制度を導入。昼間は大学の職員として働き、夜は学生として授業を受けることができます。面白いですね。このような取り組みが増えることは、教育の機会が増えると評価できますし、少子化で学生獲得が死活問題となる学校としても解決策につながるのではないでしょうか。
サントリーの社員の9割が介護に不安と回答したことを受けて会社が導入した施策とは
社員の介護離職は今後ますます深刻になることが予想されますが、サントリーHDはその防止策導入に乗り出しています。会社が社員を対象にアンケートを実施したところ、なんと9割以上が介護に対する不安を感じていることが判明。実際に会社が把握しているだけでも毎年平均で10人が介護離職をしているとか。
そこで、サントリーは社員と離れて暮らす高齢の家族がいる場合、そのかかりつけ医にオンライン診療を受けられるようにするそうです。システムは健康先進国の実現に取り組むYaDoc(ヤ―ドック)を利用。導入は今年の10月より福岡や名古屋から開始し順次拡大させていく予定。
新浪剛史社長は、「一番重要なのは社員と会社の信頼関係。社員が頑張ろうと思ってもらえる自信を持って取り組んでいる。そうして、生産性が上がることによって、社員みんなが更にやる気になってくれる」と期待して話しています。
これからの会社は、新しい健康施策で社員の負担軽減をはかることが求められます。オンライン診療という手段は、社員の家族のみならず社員自身の利用ができることによって職場の生産性向上につながります。企業は積極的に検討をおすすめします。
オンライン診療サービスの例:YaDoc(ヤ―ドック)ベーシックプランはなんと無料で利用できます。
詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
私は以前から健康経営の取り組みのお手伝いをしておりますので、お気軽にご連絡下さい。
キャナルのゴジラ飾り山笠を見ながら仕事しています
キャナルシティでは十七番山笠が楽しめます。見送り標題「ゴジラ博多上陸」
ちなみに、表標題は「激闘三太刀(げきとうみたち)」です。
台風とそれに続く大雨が去るとともに福岡も梅雨が明け、今年も暑い夏が本格的に始まりました。博多の街は山笠でも熱くなっています。
15日の追い山まであとわずか。今日は追い山ならしで賑わっていました。
上の写真は、八番山笠。見送り標題「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」女が大蛇と化して愛する男を焼き殺したとされる道成寺伝説を基にし、テーマは娘の恋心。
川端どおりには他にも飾り山笠
こちらは、川端中央街の九番。表標題「先陣宇治川」
見送り標題は「朝定番アサデス。KBC(あさていばん あさです。けいびーしー)」