博多っ子社労士日記

笑顔あふれる職場を増やしたい!福岡市の特定社会保険労務士が綴るブログ

NASAより宇宙に近い町工場が目指すものに共感しました

一冊の本に出合いました。

 「NASAより宇宙に近い町工場」

これ、僕の「やる気スイッチ」です。

疲れた時でも、この本を読むと、元気が出てきます。

 

 

 本を書いたのは、植松努さん。

池井戸潤さんの「下町ロケット」という作品があります。あれは、フィクションであり、実在の人物はいないと言われますが、実は、この人がモデルじゃないかとも言われています。

 

彼らが開発したロケットはJAXAにも実験機として提供されるほどです。

また、彼らが自力で作った無重力実験装置は世界に3台しかなく、世界中から研究者たちが実験に訪れます。また、年に1万人の子供たちが社会科見学などで訪れるそうです。

 

 そんな植松さんは

北海道にある、従業員20人の小さな町工場の社長さんです。

3人兄弟の真ん中で、小さな頃から人と違っているところがありました。

みんながラジオ体操している中、1人だけ砂に絵を描いたり。

他の兄弟が仲良く遊んでいても、1人だけで離れていたり。

 

そんな、彼をかわいがる祖父母がいました。

 

 

 

おばあちゃんは、樺太で自動車関連の事業をやって裕福に暮らしていたところ、1945年にソ連が進行してきて、多くの人が殺され、おばあちゃんの預金は紙くず同然になったそうです。そんなおばあちゃんが教えてくれたこと。

「お金は値打ちが変わってしまう。お金があったら本を買いなさい。読んだ知識は誰にも取られないし、新しいものを生み出してくれるんだよ。」

 

また、おじいちゃんとは、一緒にアポロの月面着陸をテレビで見たそうです。その時は3歳だったので映像の記憶はないけど、おじいちゃんが見たこともない笑顔で「ほら見ろ、ほら見ろ、人が月に行ったぞ。お前も月に行けるぞ」って喜んで、一緒に本屋に行って、飛行機の本を手に取ったら、おじいちゃんが大きな手で頭を撫でてくれたそうです。それで、おじいちゃんの笑顔がまた見たくて飛行機やロケットが好きになったのかもしれないといいます。

 

そんな幼少期を過ごした植松少年が、小学校に入ると、担任の先生に嫌われたそうです。彼が信じていたことやおばちゃんに教えて貰ったことは全部否定され、おじいちゃんに撫でてもらった頭はさんざん殴られたそうです。

 

卒業文集で「ボクの夢、ワタシの夢について」というテーマに、「自分で作った潜水艦で世界の海を旅したい」と書いたら、呼び出され、他の子供はちゃんと職業について書いているのに、できもしない、かなわない夢を書くんじゃないと言われてしまったんです。

 

そして、その先生がいつも言っていた言葉を忘れていないといいます。

それは、「どうせ無理」

 

植松さんは言います。

この言葉は人の自信と可能性を奪う最悪の言葉です。

とても簡単に人の自信を奪う恐ろしい言葉です。

こんな言葉で未来を諦めさせられてしまった人たちは、自信を失ってしまいます。でも、人間は生きていくためには、どうしても自信が必要なんだと。

 

だけど、自信を無くした人は

① 着飾ったりして、お金で自信を買うようになります。

② そして、それを自慢します。

③ しまいに、人を見下すようになります。

④ 時に、努力をしている人の邪魔をすることもあります。

 

自信を無くした人は「どうせ無理」と言う言葉を他人にも伝えることで、

他の人の自信を奪ってしまうことがあるんですね。

 

この工場には、世界中から見学に来るそうです。

アフリカの人が見学に来た時に、この話をしたそうです。

すると、アフリカでは

自分なんて・・・

勉強したってムダだ

努力したってムダだ

と言う人が多く、自分の未来や可能性を諦めてしまった人たちが最期には

人を殺して奪うようになる。なぜなら、頑張れないから、生み出せないから

奪うしかないそうなんです。

 

 

植松さんが宇宙を目指すのは、ロケットの開発をするのは、この「どうせ無理」をなくすことだそうです。

「どうせ無理」が世界中からなくなれば、

世の中から、いじめや暴力、戦争、児童虐待が減ると信じています。

 

これを知ったときハッとしました。

自分も自分なりにですが「いじめ問題」に取り組んでいます。

それは、職場を良くすることで「いじめが減る」と考えています。

 

 

以前、ハローワークの窓口で働いていたことがあります。

それは失業保険の申請窓口です。

パワハラやいじめにあって会社を辞めたと言う人がたくさんいました。

 

ある朝、通勤をしていると、自分の前を近所の小学校の子供たちが大きな声で

唄いながら歩いていました。でも、近づくとただの歌ではないことが分かります。

  

こういう内容です。

  

社長さんは部長をいじめて

部長が課長をいじめて

課長は会社員をいじめて

会社員は子供をいじめて

子供は犬をいじめて

犬は猫をいじめて

猫はネズミをいじめて

ネズミは社長さんをかじって

社長さんは・・・

と延々繰り返しているんです。

道徳の時間にでも習っているんでしょうかね?

 

いじめの連鎖の歌なんです。

なるほどと思いました。

 

じゃあ、働く人の幸せ度が高まれば、世の中からいじめが減るかも。

 

それ以来職場改善に取組むようになったんです。

 

でも、働く人のマインドを変えるのは難しいんです。

どうしたらいいんだろうと思っていた時に、

植松さんの「どうせ無理」を無くそうという言葉に出会いました。

 

僕たちは「どうせ無理」を周りから言われて育ってきて、頑張れない時は「どうせ無理」って自分で思っているのかも知れません。

 

自信を無くした人が自信を取り戻すには、新しいことに挑戦してみることだと言います。

 

チャレンジしてみて、出来なくても、中途半端だと自分を責める必要がないと言います。挑戦しただけマシなんだと。

 

失敗すると、

くるしい、つらい、、申し訳ない、くやしい、悲しい、恥ずかしいなど

頭の中がグルんグルんしている時は

こう言えば良いそうです。

 

 

「ただいま成長中!」

 

挑戦を続けるには夢を持つのが良いそうです。

夢は一つとは限りません。たくさんあっても良いそうなんです。

簡単な夢を叶える練習をして、大きな夢を叶えるんだそうです。

 

人は足りないからこそ

助けあえるんです。

だからこそ、足りないことを馬鹿にしちゃいけない

と植松さんは言っています。

 

そして日本や世界を良くしていくためには、

やったことがないことを

やりたがる人

諦めない人

工夫する人

が増えれば良いと話します。

 

そんな人はどこにいるか?

それは皆さんだと言うのです。

全ての人がそうだと。

 

幼いころ

ボタンがあったら押してみたり、ハンドルがあったら回してみたくなるものです。そして、余計なことをするもんじゃないと怒られる。そんな経験ありませんか?

 

我が家の息子は6歳ですが、本屋に連れていくと片っ端から触りまくるんです。

エレベーターに乗るときはボタンを押したがる。そんな彼を「じっとしてなさい」と叱る時があります。

 

自分は彼にのびのびと好きなことをさせたいと思っていながら、知らず知らずにブレーキをかけていたのかもしれません。彼の可能性を奪うところでした。

 

植松さんは周りの人が頑張っている時の関わり方を

こうしたらいいと話します。

 

それは、

「だったら、こうしてみたら」と声をかえることだと。

 

お互いに夢を語り合って、お互いに

「じゃあ、こうしてご覧よ」と言っていたら

すべての人の夢が叶ってしまうかもしれないんだそうです。

 

自分も周りの人やお客さんに「だったら、こしてみたら」とたくさん

言えるように頑張ります。

 

 

最後に、夢というものを見つけるには、初めて出会うすべてのことに、「うわあ、すごい、やってみたい」と感動することだと言います。

 

ちなみに、「感動」をローマ字で書くと「CAN DO」となります。

これ、英語のキャン★ドゥなんですね。

 

この言葉は、NASAの門に刻まれているそうです。

DREAM CAN DO, REALITY CAN DO.

今から80年以上前に刻まれたということです。

「思い描くことだ出来れば、それは現実にできる」という言葉です。

 

ほんとどの飛行機の開発は、この言葉を見て行われました。

アポロ計画マーキュリー計画も、みんなこれを見て行われたんです。

 

アポロ計画は途中で何度も失敗しています。宇宙飛行士も亡くなっています。そんなアポロ計画は非難されたこともあります。その時、アポロ計画を始動したフォン・ブラウンという人に対して、新聞記者が意地悪な質問をします。

 

アポロ計画に足りないのはお金ですか、技術ですか?」

「これだけお金を使って、まだ足りないと言うんですか?」

「もともと技術がなかったのに出来ると言ったんですか?」

と責められます。

 

そこでフォン・ブラウンは何と答えたかと言うと

足りないのは「情熱だ」と言ったんです。

これによって、アポロ計画の技術者たちはもう一度ハートに火をつけて頑張ることが出来ました。その結果、アポロは月まで人を運ぶことに成功したのです。

 

このエピソードを、信じるか信じないかは、あなた次第です。

 

 

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